第32回 今回は“還暦組”のお話

>

私は現在64歳の“還暦組”です。

当然のことながら、私のサラリーマン時代の同期も、ここ2-3年で“還暦組”となりました。

ほとんどの同期は還暦を迎えた後も、嘱託等で仕事を続けるのですが、それでも現役時代よりは時間を自由に使えます。

多分、多くの同期が“海外旅行”を考えていたことでしょうが、残念ながら、コロナ禍で・・・・・

でも、3月から脱マスクとなり、コロナ患者の全数把握の報道が無くなったことによる心理的圧迫から解放され、夏前から海外旅行を楽しむ人が増えてきたように思えます! 

円高はちょっと残念ではありますが、“行かない理由”を挙げていては、海外旅行なんて行くことは出来ません。

かく云う私も専業大家になってから、サラリーマン時代より自由に使える時間が多くなり、“母(現在86歳)”を連れて、何回か海外旅行に行きました。母は足が悪いので、私がポーターを務める!という名目で!

母の足のこともあり、私の海外旅行はほとんど“ツアー”でした。当然、他のツアー客とご一緒させていただくのですが、それはそれは面白い人ばかり!

“海外旅行”というと、お金持ちで時間を持て余した人ばかり・・・というのが”昭和のイメージ“ですが、平成・令和の時代は違います。

サラリーマンを続けながら、休暇をやり繰りし年何回も海外旅行をする同年代の人、ゴルフを止め英会話教室に通って海外旅行を始めた人等々。私は自分がサラリーマン時代に、海外旅行に行く、なんて”想定外の外“で、正直全く考えられませんでしたが、自分の意思として”海外旅行に行く!“と決めれば、サラリーマンでも実行出来るものなんですね!

そんな中、私の”旅友“が今、ご夫婦で欧州を旅しています。スコットランド→ロンドン→パリ→チューリッヒ→ベルリン・・・・・全行程7週間の、プライベート旅です。移動の航空券からホテル、美術館の予約まで全部ご自分で。

御年は70歳手前かな!

この方も、コロナ前まではツアーを使っていて、私もそれで知り合ったのですが、今回は、欧州を中心に”ツアーで行きそびれた場所に滞在しながら周遊する“という、なんとも贅沢な旅です。

多分、10月初旬に戻ってくるのですが、”この次の旅のご予定は?“とお聞きしたところ、来年、同じような旅をアメリカで実施する、とのこと。

そして海外旅行はその、アメリカの旅を最後に止める・・・・とのこと。

まだ、お体は丈夫でこれからまだまだ旅は続けられるハズなのに・・・・

”なぜ?“とお聞きすると、”健康寿命の内に、まだ他にやりたいことがあるから“とのこと!

正直、アタマをガァーンと殴られたほどの衝撃を受けました。

還暦組となった我々の世代は、必ず”老後の心配“をします。ただ、それは漠然とした心配であって、”万一に備えて、守りに入る“というのが一般的だと思います。

しかしこの方は、自分のライフプランをしっかり立てており、そのライフステージで、今年と来年は長期のプライベート海外旅行、その次は・・・・とちゃんと考えておられる。ただ考えておられるだけでなく、おカネの裏付けも当然あるのでしょう。

この方に比べれば、私なんぞまだまだ”未熟モノ“で、いろいろなことを考えるきっかけを下さった、素晴らしい”旅友“です!

10月にご帰国された後の“土産話”が、今から楽しみでなりません!